電気料金の明細に並ぶ用語、従量電灯からアンペアまで意味をほどく

Euro banknotes and coins with house keys on a table symbolize finance and real estate. Uncategorized
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電気料金の明細を見て、聞き慣れない言葉に手が止まったことはありませんか。「従量電灯」「基本料金」「燃料費調整額」「再エネ賦課金」。どれも毎月の請求書に載っているのに、意味を説明できる人は多くありません。ここでは、電気料金にまつわる用語を一つずつほどいていきます。

「従量電灯」ってそもそも何のこと?

従量電灯とは、使った電気の量に応じて料金が決まる、家庭向けの標準的な契約メニューのことです。「電灯」という言葉が残っていますが、照明だけでなくエアコンや冷蔵庫を含めた家庭全体の電気に適用されます。

この名前は、電気がまだ照明用途を中心に使われていた時代の名残です。当時は「電灯」と「電力(動力用)」で契約区分が分かれていて、その名残が今も料金メニューの呼び名として残っています。動力用の契約は工場や店舗の大きなモーターなどに使うもので、一般家庭とは別の体系です。

たとえば、一人暮らしのワンルームでエアコンと冷蔵庫、照明を使う程度なら、従量電灯の中でもいちばん小さい区分で足ります。契約アンペア数を10Aや15Aに設定している家庭が多いのはこのためです。

ただし、オール電化住宅の場合は事情が違います。深夜の電気料金が安くなる別メニューを選んでいることが多く、従量電灯とは料金の組み立てそのものが異なります。契約中のメニュー名が「従量電灯」ではない場合、ここで説明する仕組みがそのまま当てはまらない点には注意が必要です。

アンペア数を上げると電気代は上がるの?

結論から言うと、契約アンペア数を上げると基本料金が上がります。使った電気の量が同じでも、契約容量が大きいほど毎月の固定費が高くなる仕組みです。

アンペアとは、同時にどれだけの電気を流せるかを示す単位です。契約が30Aなら、家中の家電を同時に使ったときに流れる電流の合計が30Aを超えるとブレーカーが落ちます。容量を大きくすれば同時に使える家電の数が増えますが、その分だけ基本料金という固定費も上がる契約になっています。

共働きで家に誰もいない時間が長い家庭と、家族4人で朝夕に家電をまとめて使う家庭では、必要なアンペア数がまったく違います。後者で20Aのままにしていると、電子レンジと洗濯機とドライヤーを同時に使った瞬間にブレーカーが落ちる、ということが起こります。逆に一人暮らしで40Aの契約をしていると、使わない容量分の基本料金を毎月払い続けることになります。

ここは迷うところですが、契約アンペア数は電力会社に連絡すれば変更できることがほとんどです。ブレーカーが頻繁に落ちるなら容量を上げる、逆に一度も落ちたことがないなら下げてみる。この見直しだけで、使い方を変えずに固定費が動くことがあります。ただし供給エリアや電力会社によっては、アンペア制ではなく別の方式で契約容量を決めている場合もあります。

「基本料金」と「電力量料金」は何が違う?

基本料金は使用量にかかわらず毎月固定でかかる料金、電力量料金は使った分だけ増える料金です。この二つを足したものが、電気代のおおまかな骨格になります。

基本料金は、契約アンペア数や契約容量によって決まります。電気を1kWhも使わなかった月でも、この金額は請求されます。一方の電力量料金は、使った電力量(kWh)に単価を掛けて計算します。多くの契約では、使用量が増えるほど単価も段階的に上がる仕組みになっていて、これを三段階料金と呼ぶことがあります。

真夏にエアコンをつけっぱなしにした月の明細を思い浮かべてください。基本料金は普段の月と変わりませんが、電力量料金の部分だけが跳ね上がります。使用量が多い段階の単価が適用されるため、使用量の増え方以上に金額が増えることも珍しくありません。

例外として、太陽光発電を導入していて売電収入がある家庭では、明細に売電分の相殺が入るため、単純に基本料金と電力量料金だけでは金額が読めなくなります。また契約メニューによっては、時間帯によって電力量料金の単価が変わるものもあり、その場合は「使った時間帯」も金額に影響します。

燃料費調整額はなぜ毎月変わるの?

燃料費調整額は、発電に使う燃料の価格変動を電気料金に反映させるための仕組みです。原油や液化天然ガスの価格が上がれば調整額はプラスになり、下がればマイナスになります。

日本の発電は火力発電への依存度が高く、その燃料の多くを輸入に頼っています。燃料価格は国際情勢や為替によって日々動きますが、そのたびに基本の料金表を書き換えるのは現実的ではありません。そこで、基準となる燃料価格からのずれを別枠で計算し、毎月の請求に上乗せまたは差し引きする形にしています。これが燃料費調整額です。

ある月の明細で「燃料費調整額 -320円」となっていれば、その月は燃料価格が基準より下がっていて、電気代がその分安くなったことを意味します。逆にプラスの表示が続く時期は、原油価格の高騰が家庭の電気代にじわじわ影響している時期だと考えられます。

迷いやすいのは、この調整額に上限が設けられている場合とそうでない場合がある点です。電力会社や契約メニューによって、燃料価格が大きく上がっても調整額の上昇に歯止めがかかる仕組みを持つものと、上限なく反映されるものがあります。契約時にこの違いを確認していないと、燃料価格が急騰した年に想定以上の請求が来て驚くことになります。

再生可能エネルギー賦課金って何のためのお金?

再生可能エネルギー発電促進賦課金は、太陽光や風力といった再生可能エネルギーで発電された電気を、電力会社が買い取るための費用を、電気を使うすべての人で分担する仕組みです。

再生可能エネルギーの普及を後押しするため、発電事業者が作った電気を一定期間、決まった価格で買い取る制度があります。この買い取り費用は電力会社が立て替える形になり、その原資を電気の使用者全体で負担する仕組みとして賦課金が設けられました。使用量1kWhあたりの単価が毎年見直され、その年度の単価に使用量を掛けた金額が請求に加わります。

この賦課金は、契約している電力会社やプランを変えても基本的に金額の考え方は同じです。使用量が同じであれば、どの電力会社と契約していても、負担する賦課金の総額に大きな差は出ません。電気代を見直す際に、この項目だけを削る方法はほとんどないと考えてよいでしょう。

単価は制度の運用状況によって年度ごとに改定されます。年度が変わった直後に明細を見て「先月と使用量はほぼ同じなのに金額が違う」と感じたら、賦課金の単価改定が原因になっていることがあります。基本料金や燃料費調整額とは違う理由で金額が動く項目だと知っておくと、明細を見たときの疑問が減ります。

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